スマートフォンチャンス
昨年9月に「スマートフォンチャンス」という書籍をインプレスジャパンさんから
共著というカタチで出版させて頂いた。
もともとは、
・昨年1月に当社内では「新規事業準備室(スタート時3名)」という名前でスマート
フォン事業を立ち上げ、まだ当社内に実績/実態がさほどなかったものの、ある程度
業界の中で「旗を揚げる」ことで、情報が集まってきたりアライアンスが進みやすい
ような状況を作りたかった。
・当時マクロ的な概況の書籍や端末やOS、または広告キャンペーンにおけるスマート
フォンの活用、といった視点での書籍は存在したが、スマートフォン上でアプリ
やWebサービスをビジネスにしたい人向けの書籍はあまり無かった。スマートフォン
向けの勉強会等が開催されるとなんとなく毎回同じような話がされるのに結構集客
されていたので、ここら辺の情報ニーズは強いと感じていた。
・自分が中心にそれらを出せば会社のプレゼンスが上がり、業界のためにもなると
思った。また、昨年1月〜4月くらいにかけてスマートフォン事業のトップランナー
諸氏から様々な教え?を(飲み会で)受け、ある程度の情報は持っているという自負
はあった(逆に歴史が浅い業界であった)。自分中心で書けるのではと思った。
上記を、昨年6月に札幌で行われたIVSの会場でばーっと考え、確かDeNAの守安社長の
お話とかを聞きながらその場でワード1枚のメモにしてインプレスジャパンの編集者で
あるFさんにお送りしたのが出版のきっかけであった(Fさんとは2006年に出したこれ
また共著「Mobile2.0」でお世話になったことあり。ただ、「Mobile2.0」は他の方が
音頭とって進めていた、私は依頼されて広告パートを書いただけ、という立場だった
ので、特に企てを行った訳ではない)。
確か、共著者であるエニグモ須田氏には、IVSの帰り道、羽田空港から京急で都心に
帰る道中で「スマートフォンにおけるEコマースのパート書かない?」という話を
したのであった。で、その後とんとん拍子に物事が進み、私が全体構成と各パート
について書いて頂きたい人に依頼し、最短のスピードで出版に至った。
そして、最近その中身を見直した・・・。愕然とするほどに、「古く感じる」。
また、そこに書かれているのは、2011年夏くらいの各社/各人の思考や事実である
が、考え方ややっている事が変わっている人も結構いるのでは、と感じた。
現に、私や当社自身、スマートフォン事業戦略を2011年秋に大きく見直し、今に
至っているし、ここからもろもろアクション/アウトプットされていくものもある。
なので、この夏「スマートフォンチャンス2(仮)」を出すかも、しれません。
今度はどういう構成で誰に何を書いてもらうと、世の中のニーズ、各社/各人の
ニーズと合うのかな・・・。既にスマートフォン業界のトップランナー2人には
軽くジャブを打っており、書きますよ!と言ってもらっているが・・・。
1点、確実なのは、最近iPhoneアプリノウハウ本(当社内でも読ませているもの)
を出して勢いづいているまさか社の孫さんは、実力者だけど、書籍のトーンには
合わないかなあww、ということである。
*孫さんと当社は「懸賞TAP10」を共同開発リリースしているほど密接であり、
特にdisっているわけではありません。世界観の違い、ってだけで。
MacBookPro購入
自宅唯一のPCであるMacBookPro(5年前くらいに購入)に
妻がお茶をかけて壊してしまったので、最新の同PCを購入
しました。リンク先にある、15インチ2.4GHZのものです。
会社ではMacBookAirを使っていますが、自宅ではヘビー
に映像編集が行われいるため、Proを購入しました。
で、気づいた点。
・iCloudはやはり便利だ。
・音楽はiCloud対象外でかつ、PC→iPhoneの同期化のみ
なので、iPhoneに入れてある音楽をそのままでは同期
できなく不便(テクニカルな方法はあり、あと、iTunes
で購入した曲は移せる)
・Jobs伝記上下を読破した直後なので、ハード・ソフト
両面でどこでJobsがこだわったのかなど妙に想像して
しまう
はからずもクラウド型の音楽ストリーミングサービス、
Spotifyの日本上陸が話題になっている。海外では音楽も
iColud対象で、日本は法律上課題があり、音楽は対象外
になっていると聞いているが、どうなんでしょうか?
当社もDiscodeerという音楽系のスマートフォンサービス
を運営しているだけに気になるところではある。
家族の携帯電話もiPhone4S。AppleTVも持っている
(ほとんど使ってないけど)。テレビ受像機がAppleから
出たら、それも間違いなく購入するだろうし、もしかする
と今2歳4ヶ月の子供が初めてもつケータイ電話も、
iPhoneになるかもしれない。
せめて、デジタル機器以外に関しては日本メーカーのもの
を購入したいものだ。
スマートフォン市場に対するあれこれ
日本におけるスマートフォン市場を見ていると、
・試行錯誤の結果、その会社の方向性が定まっている
・今まだ試行錯誤途中、又はこれから試行錯誤するところ
に大別できると考えている。そして、その差は参入時期と
参入後のトライ&エラーの濃度に起因する。3年後くらいに、
「今」というこのタイミングを振り返ったときに、この差は
非常に大きいだろうな、と感じている。
それ以外の雑感でいけば、
・スマートフォン端末普及の成長は疑いようがない。ただし、
それとスマートフォン関連ビジネスが成長するというのは
別の話。
・「今も試行錯誤段階の企業群」でいえば、先行者がもろもろ
やってある程度社会的な検証がされているのに再度試行錯誤
していることが見受けられる。ビジネスモデル的に難しそう
とかは参考になりそうなのに。
・結構、いろいろなケースをあたると「現実」が見えてくるので、
「現実」を直視しつつ、試行錯誤の期間をショートカットする
べきじゃないのかな、とは思う。
・また、2009年ごろの黎明期にスマートフォン市場に登場して
名前が売れたがその後活動実態があまり分からない企業群も出て
きている。
・FEYNMANのGREEバイアウト、コニットのmixiバイアウトなど、
イグジットしたケースも。ただし、Zyngaに売却したウノウの
タイミングがSAP市場イグジットタイミングとしては絶妙だった
ように、高く売れるタイミングは長くない。スマートフォンアプリ
やサービス企業群もその時期は過ぎたか、あともう少々といった
ところではないだろうか。
・いずれにせよ、2012年は「現実的に」スマートフォン市場で収益
を上げる企業群がきちんと、複数、出てくると思う。
いろいろと書いてきたが、結構「情報力」と「それを扱うセンス」で
差がついている状況なのではないかと思う。